2019年のドラフト会議では、佐々木朗希(大船渡高校・ロッテ)と奥川恭伸(星稜高校・ヤクルト)の二人が特に注目されました。
ところで従来の各チームの「ドラ1選手」はその後、どんな成績をあげているでしょうか?
高校野球で活躍した選手が即戦力になるのは、ご存知のように容易なことではありません。【高校野球出身のドラ1選手】に限って、その後の成績を並べた興味深いデータがあります。チーム別に見ると・・・
◎巨人
2014年 岡本和真(智辯学園高)
⇒ 321試 1164打 327安 65本 200点 7盗 率.281
◎ロッテ
2015年 平沢大河(仙台育英)
⇒ 236試 548打 108安 7本 46点 9盗 率.197
2017年 安田尚憲(履正社)
⇒ 17試 53打 8安 1本 7点 0盗 率.151
2018年 藤原恭大(大阪桐蔭)
⇒ 6試 19打 2安 0本 2点 0盗 率.105
◎日本ハム
2016年 堀瑞輝(広島新庄)
⇒ 67試 6勝8敗2S 6H 103.2回 率5.30
2017年 清宮幸太郎(早稲田実業)
⇒ 134試 410打 83安 14本 51点 0盗 率.202
2018年 吉田輝星(金足農業)
⇒ 4試 1勝3敗0S 0H 11回 率12.27
◎オリックス
2018年 太田椋(天理)
⇒ 6試 13打 0安 0本 0点 0盗 率.000
◎西武
2014年 高橋光成(前橋育英)
⇒ 61試 24勝24敗0S 0H 345回 率4.25
2016年 今井達也(作新学院)
⇒ 38試 12勝14敗0S 0H 214回 率4.50
◎ソフトバンク
2014年 松本裕樹(盛岡大学附属)
⇒ 29試 4勝7敗0S 0H 121.2回 率4.29
2015年 高橋純平(岐阜商業)
⇒ 46試 3勝2敗0S 17H 54回 率3.17
2017年 吉住晴斗(鶴岡東)
⇒ 出場なし
◎楽天
2014年 安楽智大(済美高)
⇒ 37試 5勝14敗0S 0H 181.2回 率4.01
2015年 オコエ瑠偉(関東第一)
⇒ 188試 470打 103安 9本 38点 16盗 率.219
2016年 藤平尚真(横浜高)
⇒ 25試 7勝12敗0S 0H 133.1回 率4.12
◎広島
2017年 中村奨成(広陵)
⇒ 出場なし
2018年 小園海斗(報徳学園)
⇒ 58試 188打 40安 4本 16点 1盗 率.213
◎中日
2015年 小笠原慎之介(東海大相模)
⇒ 61試 15勝21敗0S 0H 337.1回 率4.03
2018年 根尾昂(大阪桐蔭)
⇒ 2試 2打 0安 0本 0点 0盗 率.000
◎ヤクルト
2016年 寺島成輝(履正社)
⇒ 5試 0勝1敗0S 0H 9回 率12.00
2017年 村上宗隆(九州学院)
⇒ 149試 523打 119安 37本 98点 5盗 率.228
これらの選手から、かつて甲子園で見せてくれた勇姿が思い出されます。
一方で、たとえば清宮幸太郎選手は、たいへん期待され、ファンも多い選手ですが、まだまだプロとしての活躍はこれからーー
安定した大卒や社会人選手を指名するケースもあり、高卒の野球選手にも個人個人の「その後」があるわけです。さらに、球団の選手層が厚いために、甲子園で脚光を浴びた選手が必ずしも、プロのチームで早々に用いられるわけでもありません。
選手個人の能力もさることながら、いわば金の卵の高校球児を、延ばす責任はチームにもあり、佐々木朗希選手や、奥川恭伸選手も含めて、今後の「数字」にも着目したいところです。