高校野球によほど詳しい方でなかれば、正直、茨城県の石岡一高という学校名を聞いたことはあまりないかもしれません。2019年の第91回センバツ高校野球大会の21世紀枠に選出された茨城県の石岡一高とはどんな高校なのでしょう?
茨城県立石岡第一高校が設立されたのは、1910年(明治43年)のこと。当時の名称は『新治郡立農学校』でした。もともと農学校ということで、2018年に甲子園で大活躍の秋田県の金足農業高校を想起する方も多いでしょう。
所在地は、茨城県の石岡市の石岡駅からも近い言わば市街地(茨城県石岡市石岡1-9-9)にあります。
現在は、普通科、造園科、園芸科があり、野球部員は当然ながらこの3つ科のいずれかに所属します。
石岡一高の野球部は、部員は女子マネージャーを含め49人。
茨城県の大会で(秋季茨城県大会)で4強まで勝ち進みました。
茨城県の強豪である「明秀日立」に勝ち、さらに2018年に夏の甲子園に出場した「土浦日大」にも勝ち進みました。
茨城県の野球強豪校と言えば、常総学院が知られていますが、昨年常総を破った土浦日大を撃破したのは、かなりの説得力がありますネ
さらに秋大会での準決勝で延長13回の末に甲子園に何度も出ている県立の「藤代高校」に惜しくも敗れました。
石岡一高のメンバーといえば、
エースでプロも注目している岩本大地投手(2年)がいます。
岩本大地投手は先述の藤城高校戦でも、完投して16三振を奪っています。
右腕の岩本投手も専攻は、造園科。造園技能検定3級に合格しており、造園の技術も優れているというユニークな人材です。
岩本投手はと言うと、こういう方です。
#金農旋風に続け 選抜21世紀枠推薦校の石岡一。エース岩本大地は147キロを誇るドラフト候補。農学校が母体。6割は普通科、4割は園芸科と造園科に所属。秋は明秀日立・土浦日大を撃破。藤代にタイブレークで敗れる。あの日本農業新聞も注目。岩本は造園技能検定3級を保有。https://t.co/499TSnZviE
— 汗と涙。高校野球 (@gari_wasabi) 2019年1月25日
同校の甲子園の出場は初めてです。
エースの岩本選手は、昨年来、秋田代表の金足農業の「吉田輝星選手」を意識し、研究してきたそうです。公立高校という意味でも、農業系の高校という意味でも、そしてその戦歴から金足の吉田選手のことは、大きな刺激となったことでしょう。
また、岩本投手とバッテリーを組むのは一年生の中山颯太捕手です。中山選手も造園科に所属しています。
石岡一高の野球部は、寄宿舎などはなく電車通学の範囲から全員が通っているそうです。
ちなみに 石岡一高から国公立大学への現役進学生徒は、2017年が歴代最多となっており、21人とのこと。
いずれにしても、石岡一高の選抜大会出場、(21世紀枠選出)おめでとうございます。
春の大会が本当に楽しみです。関東地区の代表に、茨城県からは選出されなかったこともあり、ますます期待を背負うことになるでしょう。
ちなみに関東からの選出された高校は、神奈川の桐蔭学園と埼玉の春日部共栄、山梨の山梨学院、千葉の習志野高校、東京の国士舘、さらに神奈川の横浜高校になります。