中村獅童と渥美清という組み合わせは、もちろん『トットてれび』(NHK4月30日〜)が始まるからですが、あえて共通点などはなさそうです。共通しているといえばどちらも優れた役者さんであることは確かですが・・
中村獅童さんはご存知、二代目中村獅童として活躍する歌舞伎役者さんです。一方渥美清さんは、国民的大スターにして素朴、寡黙、ナゾの部分もある人気スターでした。本名でいうと小川幹弘さんと田所康雄さんです。
京成線の柴又駅には、いまも寅さんの空気がいっぱいあります。「男はつらいよ」は、48作にもなる大作ですが年代によっては、この映画もあまりピンと来ないかもしれません。あらためてトットテレビで黒柳徹子さんと渥美清の関わりが描かれたら、知らなかった世代の方にも、魅力が伝わるかもと、そんな期待が湧いてきました。
一代目の中村獅童さんが、弟思いの気性ゆえと言って良いか。正確なことは当事者の皆さんの知るところでしょうけれど、いずれ若くして廃業した父をもつ獅童さんは、1972年生まれ。竹内結子さんと結婚、離婚があり、2015年の1月に一般の方と再婚されたばかりです。
一方の渥美清さんは1928年生まれで、戦後に芸能活動をはじめ1996年に逝去されました。私生活との区切りをきっちりつけたかった方として有名です。プライベイトなことは、あまり知られていない、というよりご本人がそこはガードしたというか、家族思いだったということでもあるのでしょう。
『男はつらいよ』の寅さんを、中村獅童さんがどんな味わいで演じてくれるか楽しみです。黒柳徹子さんは、渥美清さんをお兄ちゃんと呼んでいたそうなので、あまり知られていない渥美さんのふだんの表情みたいな部分も、ドラマで描かれるのではないでしょうか。