サ高住とは(サービス付き高齢者向け住宅とは)何でしょうか。有料老人ホームとの違いは何? ということで、「補助金も受けられる」事業として勧められてもいるサ高住をチェックしています。
サ高住についてこれまで「情報が十分に提供されない」という不満があったため、より情報公開を! ということで、国土交通省が事業者に介護施設並みの情報公開を求めることになりました。介護施設並み・・・ということですが、ざっくばらんに言って有料老人ホームに入居するのと、サ高住を借りるのとでは、どう違うのでしょうか。
うちのサ高住の今夜の夕食がこちら。
高齢者だから小骨のあるお魚はダメ、なんて小さなことは言わない。
みんなキレイに召し上がっていました。 pic.twitter.com/qrykFpraqe— 軍曹 (@mit110222) 2016年9月18日
(本記事の趣旨とは関係ありません)
サ高住とは、介護認定のない高齢者には安否確認などの生活支援を行い、軽度の要介護状態の方には介護や医療と連携することで、生活の安心を提供する住宅のこと。基本はバリアフリーの施された賃貸住宅です。
ではサ高住の情報は、どこで知ることができるか? というと全国のサービス付き高齢者向け住宅の情報は、情報システムの http://www.satsuki-jutaku.jp/index.php から、じっくりと検索することができます。
情報提供が不十分というのは、そのサ高住のサービス内容や入居している人の年齢構成など。一方で、どこにどんな施設があるか一覧という意味では、十分に提供されているとも言えます。
ちなみに一例として無作為に「祖師谷ケアパークそよ風」という「サ高住」を見てみました。
東京都世田谷区祖師谷4丁目という立地です。
最寄駅の祖師ヶ谷大蔵駅から徒歩7分。
およそ25平米の専用居室にトイレ、洗面、浴室、台所、収納が備わっていて、
家賃は20万円。共益費が3万円。食費が3食で月に約7万円。
ここまででおよそ30万円。
さらにその他のサービスとして、フロントサービス(来訪者、電話の取次ぎ、郵便、宅急便の受け取り、業者手配等)と、
手厚い人員配置によるサービスとが、各々およそ41000円。
全部を合計すると、38万円となります。
(これは上記のサイトを利用者の一人といて検索してみた結果。正確な数字等は上記からご確認をお願いいたします)
東京都よりも埼玉県では登録数が多くなっています。埼玉県の「サービス付き高齢者向け住宅やまゆり 」というサ高住では・・・
大里郡寄居町寄居という立地で、浴室台所は共有。
専用居室はおよそ19平米。家賃は33000円。共益費14000円。
食費が3食で42000円。状況把握及び生活相談サービスが月額3000円。
ここまでの合計が92000円となっています。
(繰り返しますが、個人的に検索してみた数字ですので、詳細はご確認ください)
サ高住については、入居する側からでなく、「サービス付き高齢者向け住宅整備事業」として補助金が出る点でも注目されます。新築にあたり補助金で建築費の一割が助成されますし、高齢者生活支援施設を併設する場合には上限1000万まで助成されます。
サ高住というシステムは2011年10月に始まりました。冒頭のように、軽度の要介護の方も介護を受けることができますが、具体的には個々の高齢者住宅で異なっています。
また、高齢者住宅を借りても相応の費用がかかるなら、有料老人ホームと比べて何がメリットか? という点ですがメリットというより客観的に違いを比べると以下のようになります。
サ高住:
安否確認をおもな目的とするため割と元気な高齢者の方は、自由に暮らすことができる。特定施設入居者生活介護の指定を受けている一部の施設においては、介護職員によって食事や入浴のサポート、排泄などの介護を受けることもできる。その場合の費用はケースバイケース。介護保険については、事業者を各々が選んで契約する。賃貸なので敷金が発生する場合がある。
有料老人ホーム:
特定施設入居者生活介護という介護保険サービスを使うことができる。保険は施設事業者と契約する。受けられるサービスは、「健康管理」という軽い段階から「入浴排泄食事の介護」までのしっかり介護までを、程度に応じて選ぶ。入居一時金が徴収される場合あり。
こうしてみると、費用は住宅(ホーム)により千差万別ですし、介護内容はサ高住でも充分に受けられる場合もあり、やはり個別の賃貸住宅と老人ホームを、利用者がしっかりと比較して検討することは避けられない手続きです。